8月新商品の第2弾として、ザンビア産 ノーブル・スイート ウォッシュド精製の販売を開始いたしました。
「ザンビアのコーヒー」??
エチオピア、ケニア、タンザニア。
アフリカのコーヒーと聞けば、こうした国々を思い浮かべる方が多いかもしれません。
では、「ザンビア」はどうでしょう。
おそらくザンビアという国がどこにあるのか、
そしてザンビアでコーヒーが作られていること自体をご存じない方も多いかもしれません。
※当店では知りませんでした・・
本ノーブル・スイートは、そんなまだ日本では出会う機会の少ないザンビア産のスペシャルティコーヒーです。
ザンビア共和国はアフリカ南部に位置する内陸国。
タンザニア、コンゴ民主共和国、マラウイ、モザンビーク、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、アンゴラと国境を接し、雄大なザンベジ川や世界的に知られるヴィクトリアの滝など豊かな自然を持つ国です。
そしてコーヒーという視点からザンビアを見るととても興味深い特徴があります。
それが、国土の多くが高原地帯にあること。
アフリカ南部というと非常に暑い土地を想像するかもしれませんがザンビアは標高の高い土地が広く地域によってはアラビカ種のコーヒーを育てるのに適した比較的穏やかな環境があります。
本ノーブル・スイートが育てられたのはザンビア北部のカサマ(Kasama)周辺。
首都ルサカから遠く離れた北部に位置する高原地帯で標高1,300~1,600mという高地で栽培されています。
昼夜の気温差が生まれやすい高地ではコーヒーチェリーがゆっくりと成熟しやすく、そのことがコーヒーの甘みや風味の形成にもつながります。
ザンビアはエチオピアのような非常に長いコーヒー文化を持つ国ではありません。
本格的なコーヒー生産が広がったのは比較的新しく、世界のコーヒー市場で見ても生産量の大きな国ではなく、その存在感はまだ決して大きくありません。
そのため日本のコーヒー店でも「ザンビア」という産地名を見かける機会は、それほど多くないと思いますが、
まだ広く知られていないからこそ普段とは少し違ったコーヒーとの出会いを楽しめる産地でもあります。
今回のコーヒーの品種は、カティモール(Catimor)とカスティージョ(Castillo)。
標高1,300~1,600mの高原で育てられたコーヒーチェリーは収穫後にウォッシュド製法で精製されています。
ウォッシュドとは、収穫したコーヒーチェリーから果肉を取り除き水を使った工程を経て生豆へと仕上げていく精製方法。
ナチュラル精製のように果実由来の個性を強く重ねるというよりも豆そのものが持つ味わいや産地の特徴を比較的すっきりとクリアに表現しやすい製法です。
本ノーブル・スイートはウォッシュドらしいきれいな飲み口がよく表れています。
当店でカップした最初の印象は、
「上品な香りと甘み。軽やかなボディ感で飲み口がきれい」
という印象を持ちました。
強烈な酸味で驚かせるタイプではありません。
熟した果実のような派手なフレーバーを前面に押し出すタイプでもありません。
口に含むと、まず穏やかで上品な香りが広がり、その後からやさしい甘みがじんわりと感じられます。
ボディは軽やか。
それでいて水っぽさはなくコーヒーらしいほどよい飲みごたえがあります。
そして飲み込んだあとには重たい苦味を長く残すのではなく、すっときれいに消えていくようなクリアな余韻。
上品な香り、やさしい甘み、軽やかなボディ、そして澄んだ後味。
どれかひとつが極端に突出するのではなく、それぞれの要素が穏やかにつながっていることがこのコーヒーの大きな魅力です。
派手な個性を競うコーヒーではなく、ひと口、またひと口と飲み進めるうちに、そのきれいな味わいと心地よい甘みに気づく。
焙煎度については色々悩みましたがまずは中煎りです。
中煎りでは、この豆が持っている上品な香りや、やさしい甘みを活かしながら、ほどよいコクも加わり、軽やかでクリアな飲み口とのバランスがとても良く仕上がります。
酸味を強く前面に出すのではなく、甘みを中心にしながら、すっきりとした余韻まで楽しめる焙煎度です。
もう少し浅めの中浅煎りでは香りや明るさ、軽快な飲み口がより感じられ、反対に中深煎りまで進めれば香ばしさとコクが増し、甘みを残しながらよりしっかりとしたコーヒーらしい味わいを楽しめます。
ただ、この豆が持っている**「上品な甘み」と「きれいな飲み口」**を最もバランスよく感じていただくという意味では、初めての方には中煎りをおすすめします。
ブラックで飲めば、軽やかな口当たりと甘み、飲み終えたあとのきれいな余韻を素直に感じていただけます。
朝の一杯にも。
食事と一緒にも。
少しゆっくりしたい午後のコーヒーにも。
特別に刺激の強い一杯ではなく、自然とまた飲みたくなる。
そんな飲みやすさを持ったコーヒーです。
コーヒーを選ぶとき、いつもブラジル、コロンビア、グアテマラ、エチオピア……という方にも、ぜひ一度試していただきたいと思います。
世界には、まだ私たちが知らないコーヒー産地がたくさんあります。
ザンビアも、そのひとつ。
アフリカ南部の高原地帯。
ザンビア北部・カサマ。
標高1,300~1,600m。
カティモールとカスティージョ。
そしてウォッシュド精製による、きれいな味わい。
その土地で育ったコーヒーから生まれる、上品な香りとやさしい甘み。
「ザンビアのコーヒーって、こんな味なんだ。」
そんな新しい発見も、この一杯と一緒に楽しんでいただければと思います。
まだ飲んだことのない産地だからこそ、ぜひ一度。
知らなかったコーヒーとの出会いを、お楽しみください。

